「聖 書」
(異邦人のガリラヤは、栄光を受ける。)
闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。あなたは深い喜びと大きな楽しみをお与えになり、人々は御前に喜び祝った。刈り入れの時を祝うように、戦利品を分け合って楽しむように。彼らの負う軛、肩を打つ杖、虐げる者の鞭をあなたはミディアンの日のように折ってくださった。地を踏み鳴らした兵士の靴、血にまみれた軍服はことごとく火に投げ込まれ、焼き尽くされた。
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、「驚くべき指導者、力ある神、永遠の父、平和の君」と唱えられる。ダビデの王座とその王国に権威は増し、平和は絶えることがない。王国は正義と恵みの業によって今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。
(イザヤ書 9章1~6節)
説 教 「正義と恵みの業によって」
皆様、クリスマスおめでとうございます。アドベントクランツの4本目の蝋燭「愛」に火が点りました。しかし未だ「キリストキャンドル」には火が点っていません。皆様の心に「キリストの光」が届くとき、火は点ります。御言葉を御覧下さい。有名な「降誕日礼拝」にて読まれる御言葉です。この御言葉は、ファンタジーを語るものではありません。週報の挿絵の如く、「闇の中を歩む民」に与えられる「光」を語るものです。この「光」は、前節の御言葉の「異邦人のガリラヤは、栄光を受ける」に、その答えがあります。ガリラヤは異邦人と交わり、ユダヤの人々から低く見られていました。そのガリラヤが「栄光」を受けると預言されているのです。クリスマスは「光の物語」です。約束の嬰児(みどりご)は聖霊によって身籠りました。父ヨセフと母マリアは、神の言葉に従順に従いましたが、その道のりは初めから苦難が伴いました。メシア預言の成就は、真っ先に地の民である羊飼いに告げられました。主イエスが公生涯に入られて、弟子を集められたのは「ガリラヤ」でした。主イエスの降誕の前に「闇の中を歩む者」がいるのです。イザヤは罪の結果である「裁き」を語ると共に「慰めと救い」を語りました。イザヤが語る「救い」は神の約束である民に与えられた「契約」です。「アブラハム契約」であり、「ダビデ契約」です。イザヤは「神の契約」は必ず為ることを告げているのです。その「神の約束」を信じる者に「光」は届きます。皆様はどうでしょう。「光」を受け入れますか。そうです、「アーメン」です。(キリストキャンドルの点火)イザヤが語る預言は近未来を語るものではありません。その初めから「終末の平和」(国連イザヤの壁)が語られ、「インマヌエル預言」が語られ、「神の契約」の約束の確かさがリフレンし、その「救い」の内容が詳しく語られていくのです。イザヤ預言は全て成就していきます。「みどりご」(イエス・キリスト)は誕生されました。しかし「神の王国」は未だに完成していません。しかし預言は語ります。「王国は正義と恵みの業によって今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。」と。唇の聖められたイザヤの預言に間違いはありません。しかし預言する預言者であっても、全てを知ることはできない神秘がそこにあるのです。主イエスは今、天に居られて、聖霊を送って下さっています。彼は「驚くべき指導者(不思議な助言者(カウンセラー))」です。主イエスを信じる私共に「光」を与えられ、正義と恵みの業によって、私共が「王国」としてあり続けさせて下さるのです。